サーキット走行を行うと、エンジンオイルと同じようにミッションオイルやデフオイルも劣化していく。デフオイルは正直劣化が分かりにくい(特に僕のエイトは純正のトルセンデフだから余計にわからない)が、ミッションオイルは入りが硬くなったり、時には弾かれたりしてしまうので操縦性に問題が生じてくる。もちろんそのような状態で走り続けるとそのうちミッション本体が壊れるのでかなり高くついてしまう。街乗りだけならほとんど交換の必要のない物なのだが。
と言いつつも…
なーんて言いつつ、前回ミッションオイルを交換したのがいつのことかわからない…。ちょっと調べてみると、どうやら2年と3か月ほど前のことだったらしい。昔の僕が某カーライフSNSに残していた。グッジョブ、俺。それによると交換した時の距離は81,855km。3万キロほど走行したらしい。どうりで冷間時のミッションの入りが最悪に悪いし、サーキットを走るとちょっと硬くなるわけだ…。納得。
前回はTAKUMIオイル
前回入れたのは、TAKUMIオイルの80W-90。これをミッション・デフの両方に入れた。なんていったって猛烈に安くて、4L缶が4000円で買えるのだ。入れた当初は何の不具合もなく、普通に使えていたのだが、やはり何回かサーキットを走り、熱が入ってしまうと若干の問題が出始めてしまっていた。ゆっくり目にシフト操作をすれば普通にサーキットも走れるが、もう一回同じオイルを入れたいか、と聞かれれば微妙なところだ。この性能なら純正オイルとあまり変わらないかむしろ純正のほうがいいかもしれないぐらいだし、純正ならディーラーで交換してもらっても工賃込で6000円程度らしいから、そっちのほうがお得な感じがする。
SUNOCO BRILL GEAR OIL 80W-140を選択
ってなわけでもうちょっといいオイルを探してみたのだが、TAKUMIの高性能ギアオイルは20L缶でしか売ってないし(昔は4Lで売っていたみたいだが)、メジャーどころのオイルは高い。どうにかして4Lで1万円弱ぐらいで売ってる75W-140ぐらいのオイルはないかしら…。めんどくさいからミッションもデフも同じオイルがいいんだよなぁ~。
と、探しているところで、SUNOCOのオイルが目に入った。レーシングオイルとして売られているBRILLシリーズだ。SUNOCOのHPを見るに、フルエステルのオイルらしい。つまり超高性能オイルだ。パッと調べてみると1L3000円弱とフルエステルにしては安い値段で売られているが、探すともっと安く売っているところを発見した。
ということで購入。4L買って9000円ちょいだったのでかなり安い。さすがにペールで買ったほうが1Lあたりの値段は安くなるが、前回交換したのが2年以上前だったのにペールで買ってもいつ交換することやら。ということで1L缶を4本買ってみた。
前期5MTのRX-8の場合、ミッションオイルは2.5L、デフオイルは1.3Lだ。中途半端な量なのでミッション・デフオイルをまとめて4L買う買うほうが便利、といった理由がここにある。機械式LSDが入ってない僕のエイトのデフオイルに使うのにはちょっともったいないけど…。
ちなみに前期6MTのミッションオイル量は1.75L、後期は1.95Lだ。デフは全部共通なのでどれも1.3Lのはず。
ミッション・デフオイル交換
用意するもの
- ミッション・デフオイル
- ラチェットハンドル
- 23mmソケット
- 24mmソケット
- モンキーレンチ
- 灯油ポンプ
- オイル受け
用意するのは上記の道具+ジャッキアップに必要な工具(ジャッキとウマ)だけ。割と簡単。ちなみにこれはRX-8の場合なので他車については別のソケットが必要だったりするだろうけど、おおよそこのようなものがあれば大丈夫。
できるだけ高くジャッキアップする
普段エンジンオイルを交換するときやタイヤ交換するときは、ジャッキの一番低いところを使っても十分にできるが、ミッションオイル交換はある程度高いほうがやりやすいので、いつもより高くジャッキアップする。
5速のRX-8のミッションはFDと同じ
「RX-8 ミッションオイル交換」で検索すると、6速ミッションのものばかり出てきて困る。前期の6MTはアイシン精機製だが、5MTはマツダ内製で実はRX-7 FD3Sとケースがほとんど同じなのだ。全く同じかどうかは調べてないしあまり興味もないので知らないけど。
赤丸で示した四角ボルトがオイル注入口、青丸で示したのが排出口だ。左側の排出口は24mmソケットで、ほかの二つは専用ソケットも売られているが、モンキーレンチで外せる。
大切なことだが、まず最初に赤丸の注入口が緩むかどうかを確認する。オイルを出した後に注入口が緩まないことに気づいたら後の祭りだから、必ずチェックすべし。
注入口のボルトが緩むことがわかったら、排出口を二つとも開けてオイルを出し切る。24mmのほうのドレンボルトには金属パッキンがついているのでそれを落とさないように注意。もちろんパッキンは交換したほうがいいのだが、今回は使いまわす。
オイルが出るまでの間に、外したドレンボルトをパーツクリーナーなどを使ってきれいにしておく。そうこうしているうちにオイルが抜けるので、頃合いをみてドレンボルトを2本とも締めたら注入口を開ける。
サクションガンの代わりに灯油ポンプを使う
さて、ここまでできたら後はオイルを入れるだけだが、ミッションオイルの交換には一般的に「オイルサクションガン」という道具を使う
↑こういうやつ。でもこれ何気に結構いい値段するのよね…。何回も使ったことはあるけど、そこまで便利ともいえない。ちょっと入れるスピードは速いけど。
というわけで用意するのがこれ。灯油ポンプ、別名「醤油ちゅるちゅる」。醤油ちゅるちゅるとはドクター中松の実用新案の名称だが実のところ同様のアイデアはその40年ほど前にすでに特許が取得されていてうんぬんかんぬん。まぁどうでもいいことだ。灯油が吸い上げられるんだから、ミッションオイルが吸い上げられないはずがない。ただこのままだと使い勝手がちょっと悪い。車の下にもぐって使うにはホースが長すぎる。
なので1L缶の高さに合わせて切断。切り口を若干斜めにするのがポイント。
あとはせっせせっせとオイルを入れるだけ。ポンプの先端はできるだけミッションの奥に刺しておくほうが漏れにくくていいが、このホースの曲がらない部分もちょっと長いので数センチ切断したほうが使いやすい。僕は切断せずに使ったけど。
オイル量は2.5Lなので本来なら量を測ってから入れたほうがいいのだが、たいていの場合ミッションオイルの注入口は規定量ちょうどが入るぐらいの高さに設定されているので、オイルが軽く漏れ出してくるようになれば規定量のオイルが入ったことになる。そうなったらポンプを抜いて注入口のボルトを締め、外した3本のボルトすべてがしっかりと締まっていることを確認、パーツクリーナーで付着したオイルを洗い流したらミッションオイルの交換は終了だ。
デフオイル交換
デフオイルは、赤丸の注入口が23mm、排出口が24mmの六角で取り外せる。ミッションオイルと同様に注入口が緩むことを確認してからオイルを排出する。
で、同じように待っている間にドレンボルトを清掃。デフは注入・排出の2本ともパッキンがついているので落とさないように注意。デフのパッキンも交換推奨だが僕は使いまわす。
で、オイルが抜けたらドレンを締めて、注入口からオイルを入れる。1.3Lだが、同じように漏れてくるまで入れれば問題ない。オイルを入れ終わったらボルトを締め、2本ともしっかりと締まっていることを確認したらパーツクリーナーで清掃。これでデフオイルの交換も終了だ。
ついでにエンジンオイルをつぎ足す
ジャッキダウンした後にふと思い立ってエンジンオイルの量をチェックしてみたら、下限ギリギリだった。前回交換したときから2500kmほど走行したが、作手を走ったり山道を延々走ったりとエンジンに負担をかけることがあったせいだろうか。これからまた1800kmほど走る予定があるから交換してもよかったんだが、ジャッキダウンしちゃったし、ちょっと思うところがあり1Lだけつぎ足しておいた。
ミッション・デフオイル交換&エンジンオイルつぎ足しは111086kmにて行った。次交換するのはいつのことになるのやら…。
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