2021年11月以降公式からの音沙汰が一切なく、対応ロガーも終売が続いていたLAP+。国産データロガーで解析ソフトは無料、対応の汎用ロガーを使うことで圧倒的な導入コストの低さを誇っていたLAP+だけに、事実上新しいユーザーにとって使うことができなかったのは惜しかった。また既存ユーザーのロガーが故障したときの替えがないというのも良くなかった。
それが2023年11月、突如として公式から4年ぶりの対応ロガー発売がアナウンスされた!
4年ぶりにLAP+対応ロガーが登場!
4年ぶりのLAP+対応ロガーはGL-770M。
- GPS/GLONASS/QZSSに対応
- Bluetooth Smart (BT4.0) LNSに対応
- 200,000点の記録が可能
- 動作時間35時間
- ログ間隔を時間、距離、速度で設定可能
- 5Hz(0.2秒間隔)の記録も可能
- Gセンサー(加速度センサー)搭載でバッテリーの節約が可能
- 手動でポイント(POI)を記録時に振動とビープ音でお知らせ
- 充電タイプのリチウムポリマー電池搭載
- 防水性能IPX3
ということで仕様的にはまぁ普通。なんなら5Hzの記録周波数は今どきなスペックじゃない。ただLAP+開発者的には車載ロガーは5Hz以上は全く不要との考えを持っているので、むしろこれが良いみたい。
GL-770M 製品仕様
- チップ:MTK MT3333 , GPS/GLONASS/QZSSに対応
- 捕捉:コールドスタート35秒、ウォームスタート34秒、ホットスタート1秒
- バッテリ:充電時間2~3時間、動作時間 約35時間
- 使用温度:10°C~+60°C
- 精度:3.0m 2D-RMS 0.01 m/s
- 制約:高度18,000m以下、速度515m/s以下、加速度4G以下
- USB:USB ポート タイプA メス
- サイズ:82 x 52 x 19 mm
- 重量:約80g
- Bluetooth:Bluetooth Smart (BT4.0) LNS(Location and Navigation Service)
コールドスタート35秒というのはめちゃくちゃGPSのつかみが早くて実用的。サーキットに行ったら朝イチでGPSロガーをONにするのが今どきのサーキットアタッカーの習慣だが(?)、ズボラな僕はそんなことはしょっちゅう忘れるので、とっととGPSを掴んでくれることほどありがたいことは無い。
しかも動作時間も35時間と超長いので、丸一日つけっぱなしにしても余裕で余る。多少充電し忘れてても大丈夫なぐらいだ。Bluetooth4.0に対応しているので、もしかしたらスマホアプリLAP+Cがまた復活する日も来るかもしれない。
細かいことを言えばUSBポートが今どきタイプAってのはちょっとどうかと思うし、IPX3相当の防水性能も正直車載で使うには弱い。少なくとも晴れの日しか使えないと考えてよいだろう。
最大の利点は価格
LAP+対応版GL-770M最大の利点は何より価格!なんと¥17,655で購入可能なのだ!
…いやまぁ、昔を知っていると「747Proって1万円しないで買えたじゃない」とか言いたくはなってしまうが、それってもう10年以上前の話だし、今は円安だ何だで何かと厳しい時代になってしまった。
他のGPSロガーはどんなに安くても4~5万円はくだらないことを考慮すれば、こんなバリュープライスで買えるモータースポーツ用ロガーは他にない。
GPSロガーを最安で使いたいならこれ一択
LAP+は僕も昔使っていたので知っているが、多少癖はあるしソフトは古いし、ここ2年以上動いてなかったことを考えると微妙な選択肢にはなってしまった。無難に考えればデジスパイスを買えという話になるのも当然。
ただ圧倒的なコストパフォーマンスを誇っていることは間違いないし、ソフトも慣れれば意外と使いやすくて便利なことも多い。性能的にはみちびきに対応したことでかつてのPhotomate887や747Proよりも測位精度が向上しているとのことで、走りの解析には心強い味方になってくれそう。
とにかく低コストでGPSロガーを導入したいんだ!または既存ユーザーでロガーが故障して困ってた!という人は11月中旬に発売されるLAP+対応版GL-770Mを買おう。LAP+公式サイト以外でGL-770Mを買ってもLAP+は使えない点にだけ注意。
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