GPSロガーっておもしろそうだなぁ~って前からずっと思ってた。特に車でサーキットを走る場合に走行ラインが見えたり速度や横Gなどのデータが取れるのは、車載カメラや自分が走っている感覚だけではわからない様々な事柄があとからでもきちんと確認できるということで、すなわちデータを解析して活かすことさえできれば運転がもっとうまくなってタイムが出るようになるのだ。ロガーといえば嘘発見器みたいなイメージもあるし、そもそもGPSロガーってGPSの精度的にどこまで信用に足るものなのか?ってのは気になるのだけど、アイテムとして持っておくのに損はないはず。
といってもGPSロガーは高い。有名どころでデジスパイスやドリフトボックスがあるが、どちらもそんな気軽に買えるような値段ではないのだ。デジスパイスは友人が持っていて割といいという話を聞くのだが…。
そういう人のため(?)にLAP+(ラプラス)というフリーソフトがある。愛知県のdp3が開発した、汎用GPSロガーを利用して高性能な解析が可能なソフトウェアで有名なのだが、2017年現在そこから購入できる対応ロガーがGL-770というモデルだけになって、これが昔販売されていた747Proというロガーよりも性能が劣るくせに値段が高いという一品。747ProSという後継機種はBluetoothがないためスマホでのラップタイム表示には対応していないし、GL-770も悪くはないが747Proシリーズより性能は劣るしと購入に二の足を踏んでいた。747Proが販売されているころからLAP+の存在は知っていたので、その当時に買っておけばよかっただけなのではあるのだが…。
そんな感じで悩んでいたら、今年の5月半ばにLAP+のFacebookにこんな投稿がされたのだ。性能が高いがBluetoothがないため僕も購入するかどうかを悩んでいた747ProSが有線ではあるがスマートフォンとも連動し、さらに生産終了につきこれが最後の販売になるという。今後GL-770よりも高性能なロガーが販売されるかどうかなんてわからないし、スマホ連動に対応した今これを買わずしていつ買うのだろうか?!
747ProSを購入!
生産終了という言葉に弱いあたり自分も日本人だなぁなんて思ってしまったのだが、長年購入を悩み続けたものをついに手に入れた喜びは大きい。ただロガー自体は小さい。
ボールペンと比べてもこんな感じのサイズ感だ。普通はタバコの箱と比べるのだろうが、僕はタバコが大っ嫌いなのでそんなものはない。
どうでもいいが、デジスパイスとか超小さくて安っぽいのにいい値段するよなぁなんてついつい思ってしまう。この手の機械は小さくて軽いほうが正義だというのはわかるのだが、どうも値段と外見が一致しない。
付属品
747ProSの箱の中には
- ロガー本体
- USBケーブル
- シガーソケット
- 電池
- 取扱説明書
- ロガーのソフトが入ったCD
- よくわからないプロダクトコード
- LAP+の登録コードが記載された紙(写真に写っていない)
が入っている。LAP+の登録コードはdp3から購入した場合にのみ付属。LAP+で使用する場合はCDとかプロダクトコードとかは必要ないが、一応保管しておこう。取扱説明書は若干怪しいが日本語もあるので安心。
外観
外見はこんな感じ。右側に電源スイッチ、左側にUSB端子、裏面には電池カバーと滑り止めがある。こういっては何だが、全体的に高級感は感じられない。あとUSB端子はスマホなどで一般的なmicroUSBではなくminiUSBなので注意が必要。
電池は30時間持つ
電池はリチウムイオンの1セル=3.7Vと一般的なもの。なぜか電池本体に容量の記載がないが、取説によるとその容量は850mA、最大30時間の操作時間と300時間のスタンバイ時間があり、充電時間は3時間だという。つまりサーキットで一日電源入れっぱなしにしておいても大丈夫ということだ。
メモリは64MB
記憶容量は64MBと今どきかなりショボいが、最大250,000件の中継地点を記録できる。これは5Hzで記録した場合13.89時間分の記録を保存できることになるので、普通にサーキットで遊んだり、仲間内で草レースに出るぐらいなら十分だ。ちなみにあとでも記述するがデータを初期化するのにはLAP+を使い、またその際にLAP+の登録コードが必要になる。
解析ソフトウェアLAP+Viewのインストール
747ProSはそのままだとただのGPSロガーなので、ただの置物にしかならない。dp3が公開している無料の解析ソフトウェア「LAP+View」をパソコンにインストールしてこそ真価を発揮する。
基本的にはdp3が公開している通りにすればいいだけ。僕のパソコンはWindows10なので全くこのやり方通りにすればいい。これは他のロガーであっても方法は変わらない。
1..NET Framework 2.0のセットアップ
ここに書いてある通りにやればOK。
ただし、
僕の場合はちょっと困ったことに「プログラムと機能」と検索しても出てこなかったので、
「Windowsの機能の有効化または無効化」と入力すると目的の項目にたどり着けた。あとは指示された通り.NET Framework 2.0を有効化しよう。
2.LAP+View.netのセットアップ
これもLAP+View.netのセットアップに書かれている通りにすればいい。
赤丸で囲った部分をクリックして、ダウンロードされたexeファイルを開いて、後は指示通りに「次へ」をクリックしていけば1分もかからない。
3.ユーザー登録をする
LAP+Viewがパソコンにインストールされると、デスクトップに「L+v」と書かれた青いアイコンが出現するので、それをダブルクリックしてLAP+Viewを起動する。
するとこんな画面が出てくる。ユーザー登録をすることで全国70か所以上のコース図データと拡張機能を使えるようになるのでユーザー登録をしよう。「ユーザー登録ページ」をクリック。
するとわざわざIEを立ち上げてくれる。僕はグーグルクロームを使ってるので、この辺は規定のブラウザで立ち上がるようにしてくれると嬉しいのだが…。URLをコピペすればクロームでも他のブラウザでも使える。
ユーザー名、E-mail、パスワードを入力して、確認画面でOKを押すと入力したメールアドレスにメールが届く。届いたメールのURLをクリックすれば、
ユーザー登録が完了する。
4.ログインする
LAP+Viewのトップページに戻って、ログインページをクリック。
さきほど設定したメールアドレスとパスワードを入力して、ログインボタンを押すと、
トップページが切り替わり、ログインが完了する。
5.747ProSドライバのセットアップ
パソコンに747ProSのドライバセットアップを行う。
といってもロガーのスイッチをSmartに切り替え、
USBでパソコンにつなぐだけ。セットアップは自動で行われる。ちなみにこういうケーブルの類を丸めた状態で使ってはいけない…。
LAP+Viewを立ち上げた状態ならしばらくすればこの画面が出てくる。これが出てくればドライバのセットアップは完了だ。他のロガーもパソコンに接続すれば自動的にドライバのセットアップができるはず。
6.GPSロガーを初期化し、LAP+用(5Hz)に設定する
[使い方] 5 ロガーが届いたらの「GPSロガーのLAP+用初期化」以降に従って作業する。LAP+LAP+Viewを立ち上げ、GPSロガーの電源を入れた状態でパソコンに接続する。
数字の5が描かれている「ロガー初期化」ボタンをクリック。
今回のロガーはデジスパイスではなく747ProSなのでOKをクリック。
ちょっと画像がおかしくなっているが、こんな画面が出てきて数十秒すると、
ライセンス登録せよという表示が出てくる。僕はLAP+のライセンス付きモデルをAmazonから購入したので、747ProSの箱にステッカーで貼られてあったライセンスが書かれている紙を見ながら8桁の登録コードを入力。
dp3以外のルートから(楽天など)からロガーを買った場合やパソコンを追加する場合は、追加用ライセンスがdp3ホームページから購入できる。
ライセンスを入力するとこのような画面が表示される。画像は、スクショを取る前にOKを押してしまったので最初に表示される次の画面になっている…。OKをクリック。
LAP+Viewのトップページだけになって、ロガーの初期化が完了する。
ところで、僕はデスクトップと持ち運び用のノートPCの両方にLAP+Viewをダウンロードしてみたのだが、どうやらライセンスはロガーの初期化の時にしか必要ないようだ。デスクトップだけににライセンス認証をしたので、サーキットではノートPCでデータ解析、家に帰ってデスクトップで解析&動画埋め込み、そしてロガーの初期化を行う、というのがスマートな方法かもしれない。ライセンスは2つ発行されているのだが、パソコンを買い替える時のことを考えると1つは残しておくほうがお財布的に賢明かもしれない。dp3へのお布施をしたい人はガンガン有償版やライセンスを購入するといいかもしれないが、残念ながら僕にそこまでの余裕がない…。
街乗りでの動作確認
ここまでやったのにいざサーキットで使ってみたらロガーが不良品だった、なんてことがあったら悲しい。だから事前に街乗りでロガーに問題がないか、LAP+Viewがちゃんと使えるかをチェックする。
というわけで昼飯を食べに行くついでにダッシュボードに747ProSを置いておく。
帰ってきたらパソコンにつないでLAP+Viewを起動。
ロガーを検出したら通常読込をクリック。
読み込みができるとデータの保存場所やファイル名を確認される。好きな場所に好きな名前で登録すればOK。
僕はLAP+のデータをまとめておきたいので、Dドライブに「LAP+」というフォルダを作って、そこに「test」という名前で保存した。でもサーキットを走るときは名前は
20170101Suzuka
というように「年/月/日/サーキット名」みたいな名前を付けると今後比較するときにわかりやすいのでオススメ。いろんなサーキットに行く人はサーキットごとにフォルダを分けるのもアリだろう。
データを任意の場所に保存すると、操作画面の下にデータが一覧で表示される。
一番上のデータをダブルクリック、または四角をクリックするとデータを開くことができる。デフォルト状態では左側は走行した軌跡、右上は速度、右下は馬力が表示されている。
747ProS付属のソフトを使えば地図上に軌跡を表示させることもできるが、表示されているデータは通った道の形状通りなので、動作確認はOKだ。
これ以降の使い方はdp3のブログに記載されている。
LAP+CをAndroidにインストールする
LAP+CというアプリをAndroidスマホにインストールすれば、スマホをラップタイマーや分析ソフトとして使える。それはこちらの記事で↓
サーキットに行く準備は万全
ここまでできればロガーとパソコンの準備は終わった。あとはサーキットに行くだけだ!
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