夏場のバイクの必需品、それはフルメッシュジャケット。恐ろしいほど暑い現代日本の夏においてそもそもバイクに乗ること自体が自殺行為なわけだが、「着る日陰」の異名を持つフルメッシュジャケットを羽織れば、殺しに来ているような強烈な日差しを遮り、脅威の通気性で走っている限り涼しさを感じさせてくれる。
……信号で止まるとどうしようもないけど……。
メッシュジャケットの難点
そんなメッシュジャケットなのだが、実際使ってみると「案外イマイチだな…」と思うポイントが出てくるので、僕が気になったメッシュジャケットの難点を紹介する。
1.肌触りが悪い
ポリエステルを粗めに編んでできたものがメッシュジャケットなので、生地自体が固く肌触りが悪い。特に通気性を重視しメッシュの裏地すらない部分はそれが直に触れるので、バイクに乗っている間はあまり感じないが、脱いだり着たりする際に地味に気になる。特に汗をしっかりかいている状況だとベタついて余計に気になる。このあたりは普通の衣類と全く異なる。
2.虫や汚れが刺さる
夏場はどうしても虫が飛んでいるものだが、その虫がジャケットに当たったときにはものの見事に刺さる。普通の布地ならぱっと手で払えば取れるような汚れも、メッシュジャケットでは取り出しづらい場合がほとんど。割と汚れやすいのがメッシュジャケットなのだ。
ちなみに汚れが目立たない濃淡色をおすすめしている人も見かけるが、個人的には濃い色は熱を吸収して暑いので避けたい。熱くなったら着ている意味が半減してしまう。
3.実際そこまで涼しくない
これはジャケットそのものの性能にもよるだろうと思うが、メッシュジャケットはイメージしているほど涼しくない。「どこからでも風が入って、どこからでも風が抜ける」メッシュジャケットを着てバイクに乗る状態は、Tシャツ一枚で扇風機の前に立っているようなもの。正面は涼しいけど背中に風が当たらないので、思ったよりも背中が蒸れて暑い。そもそも真夏の炎天下に居る時点で暑いことはどうしようもないのだ。
長袖インナーウェアを着ると解決されるが…
特に肌触りの問題などは、長袖のインナーウェアやアームカバーを着ることによって解消される。また速乾系のインナーならフルメッシュジャケットの通気性と合わせて更に涼しさが加速されていい事尽くめ。背中の蒸れも多少は軽減されるだろう。
なのだが、僕は思い立ったときにぱっとジャケットだけ羽織ってバイクに乗りたい人なので、いちいちインナーを着るのはすごくめんどくさい。それだったらジャケットの裏地を工夫してほしいのだが、そういうものが相応に値が張るのが世の常というものである。そもそも真夏にバイクにあんまり乗りたくないのに、そこに大きなコストを払うというのはどうも難しい。
エアフローを考えたジャケットがベストでは?
誰しも経験があるように、Tシャツの下から扇風機の風を入れ、首から抜けるような空気の流れを作ると全身がものすごく涼しくなる。メッシュジャケットの場合はどこからでも風が抜けるのでそうはなりづらいんだなぁと使っていて強く感じた。もちろん背中側に空気が流れるようなジャケットもあるのかもしれないが…。
というわけで僕としては、「メッシュジャケットにはこだわらず、エアフローのあるジャケットのほうが結果的に涼しいのではないか?」と思っている。近年の工事現場などでよく使われている空調服のような効果を、バイクで走ることで得られればバッチリって寸法だ。
もちろんメッシュジャケットの上から空調服を着ればそれはもう最強な気がする。渋滞にハマりがちな都市部に住んでいるライダーはそういう選択肢もありかもしれない。ちょっとめんどくさいけど…。
というわけで購入した夏用ジャケット↓
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