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【レビュー】NANKANG CR-S:極めて高いグリップ力と連続周回性能を併せ持つハイコストパフォーマンスタイヤ

台湾製タイヤNANKANG CR-Sのレビューをまとめる。使用したものは4本全て255/40ZR17 98W XL。UTQGは200AAA。3本が2023年第47週、1本だけ2023年第46週だった。新品時のタイヤの幅は実測267mmで、重量は1本あたり12.0kg。使用期間は2024年10月~2026年1月。

購入時(2024年9月)の価格は1本26,020円だったが、ポイント還元やクーポンなどにより実質約2.2万円/本だった。

製造年月日的にいわゆる「V2コンパウンド」のタイヤになる。

※2026年1月追記
当初公開していた内容からレビューを大幅に書き換えています。

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サーキットでの印象

NANKANG CR-Sで走ったサーキットは以下の通り。

モーターランド鈴鹿、オートランド作手では自己ベストを更新している。CR-S使用中に足回りのセッティング変更を2回行っているので色々と条件が異なる。

CR-Sを上手に扱うための条件

始めに書いておくと、NANKANG CR-Sはサーキット走行において間違いなくトップクラスのグリップ力を誇るハイグリップタイヤ。なのだが、僕のRX-8のように車重が1300kg前後で見た目がドノーマル車だと、性能を発揮させるには非常に条件が悪そうに思った。

NANKANG CR-Sはほぼレーシングタイヤレベルの高い剛性を持つタイヤで、タイヤが潰れてから戻るまでの時間がやたらと早いという特徴がある(ように感じる)。ブレーキを踏んでハンドルを切り込んだ瞬間は凄まじいグリップを感じるが、ブレーキをリリースするや否やタイヤが元の形に戻りグリップが抜けてしまう。ヘアピンならどうにかなるが、入口で少しスピードコントロールをするだけの高速コーナーなどとは非常に相性が悪い。

僕の勝手な予想だが、もっと重たい車や、アンダーパネルやGTウィングなどを装備し空力でガッツリ抑え込めるような車であれば、NANKANG CR-Sを潰したままコーナリングすることができるようになるのではないかと思う。とはいえほぼ夏に近い気候でもベストタイムを更新している事実はあるので、最大の性能を活かせない状態でもかなりすごいタイヤなのは間違いない。

もちろんこれは僕が購入した255/40ZR17サイズのタイヤの話なので、もっと小さいタイヤサイズならそのような特性は無いかもしれない。ただ、こればかりは僕の車では確認のしようがない。

なのでここから先の話は、僕の車両条件における使い方や感じたことについて書いていく。

上記の話は結果から言えばNANKANG CR-Sの装着に合わせて変更したサスペンションセッティングに原因の大部分があったと考えている。確かにNANKANG CR-S自体の反発力が強いのもあるが、その当時はハイレートかつ高反発スプリングを使用していたが故に運転のしづらさを感じていた。セッティングをLARGUS標準スプリングや低反発スプリングに交換した時はその印象はかなり薄らいだ。

車重や空力性能にもよるだろうが、僕の車両の場合はハイレートでも低反発スプリング+減衰力は下げ方向でセットアップするといい塩梅になった。高反発スプリングは向いていない。

空気圧は190kPa~200kPa

試した限りNANKANG CR-Sは180kPa以上にエア圧を設定するとグリップ抜けが顕著に出てくる。なるべくタイヤに潰れていて欲しいのでエア圧は170kPa以下、なんなら160kPaぐらいが望ましい。本音を言えばもっと下げたいぐらいだが、流石に下げすぎるとスピンした拍子にビード落ちなどのトラブルが発生しかねない。できればビードストッパーが欲しい。

可能であれば冷間160kPaから走行を始め、エア圧が上がるたびに元の数値に戻していくような走り方が望ましい。難しい場合には冷間140kPa辺りでスタートさせて、できる限り慎重にタイヤを温めて、160kPa付近でアタックを行うのが吉。

高反発スプリングを使っていた時はタイヤの変形を維持したくて空気圧を下げていたが、乗りやすいセッティングになったときにはこの処理は不要。温間190~200kPa程度の空気圧であればちょうどいいと思う。空気圧を下げても腰砕けするような感触は少ないが、別にいいこともない。

僕は最終的に冷間170kPaスタートの200kPa狙いで使用していた。

ドライグリップ:★★★★★

NANKANG CR-Sのグリップレベルはこれまで使ってきたどのタイヤよりも高い。ADVAN A052を使ったことは無いが、それに近いレベルという話はさもありなんと感じる。ブレーキを踏みハンドルを切り込むと、その高いグリップから想像よりも多く曲がってしまうので少し戸惑った。縦にも横にも凄まじいグリップがあるし、変なバランスの崩れもなく、斜め方向にもかなり強い負荷をかけることができる。

この感覚から行けばコーナーミドル~出口までも凄いスピードで曲がれるのだろうと期待が膨らむが、ブレーキリリースするとグリップ感が7割ぐらいになってしまうので、どうしても曲がれないしふわふわしたような感覚に陥る。この点に関して評価が難しい。

アクセルを踏み込んでリアグリップを取り戻せば、元々のグリップ力はそれなりに高いので曲がれるのだが、「絶対もっと行けるはずなのに…」というもやもやした気持ちでいっぱいになってしまう。

なので基本的にかなりV字のラインを意識して、コーナリングする時間そのものを短くすると、このタイヤではタイムアップに繋がりやすい。それが全部のコーナーでできれば苦労はしない話だが…。

セットアップさえ間違えていなければかなりニュートラルな特性で扱いやすいのがNANKANG CR-Sのいいところ。新品時は良くも悪くも無理ができるが、当然のことながら無理をしても速く走れるわけではない。

レイングリップ:不明

現時点でレインでのサーキット走行はしていないので不明。ただし温まりはあまり良くないタイヤなので、あまり高い期待はできない気がする。

熱入りの速さ:★★☆☆☆

低空気圧で使用するせいもあるが、NANKANG CR-Sは熱入りはあまり良くない。ミニサーキットなら2~3周は見ておいたほうが安心。国際サーキットならまるっと1周はウォームアップに費やしたほうが良さそう。いきなり全開にすると案外横に滑るので、ジムカーナ的な使い方には向いていない。

特に溝が減ってきたときの熱入りはかなり悪い。シバタイヤTW200ほどではないが、冬場のスタート時は注意が必要。

周回性能:★★★★★

周回性能は高い。1周30~50秒程度のサーキットであれば、ベストラップのコンマ2秒落ちで延々と走り続けることが可能。ただ熱が入ってエア圧が上がりすぎるとそこまでタイムは維持できない。

操縦性:★★★★★

NANKANG CR-Sはタイヤの戻りが異常に早いという特性上、操縦性が高いとは言いづらい。コーナー前半でのフィーリングは間違いなく良いし、タイヤの滑り出す感じも穏やかでわかりやすい。が、いかんせんコーナー入口とそれ以外でのグリップ感の差があるのは気難しさしかない。

新品時はとにかく転がり感は良いし、レスポンスも良いし、変な引っ掛かりやタイヤのヨレも無く、トラクションも良い。とにかく素晴らしくレベルが高い。ただ摩耗が進むとケース剛性の高さが裏目に出て、気難しさも顔を見せてくる。が、温まってさえいれば急にスッポ抜けたりもしないので扱いやすい。良いタイヤだと思う。

耐久性:★★★☆☆

極端に減りが早いタイヤだとは感じていない。むしろタイヤのグリップ力からすれば減りは穏やかだし、摩耗状態も極めて良好。タイヤカスも拾いづらいのでかなり好印象。連続周回性能の良さも相まってサーキットでしっかり遊べるタイヤだと思う。

とはいえ元々の溝が最も深いところで5.3mmしか無いので、そもそも耐久性に対するキャパシティが低いとしか言いようがない。もう1mmでいいから溝が深いと遊べる時間が伸びるのになぁという気はするが、そうするとCR-Sのいいところがなくなるのかもしれない。

またサーキット走行5回のうち後半の2回は結構なグリップ力低下を実感していた。スリップサインに到達するちょっと前から美味しいところは完全に終わっていると思って良い。

街乗りでの印象:★★★★☆

NANKANG CR-Sの街乗りでの印象は極めて良好。常識的なスピードの範囲内では滑る気がしない。熱入りが遅いとは言ったが、普通に走っている範囲ですでにハイグリップタイヤだと思わせるだけのグリップ力がある。雨天の高速道路も走行したが、雨量が少ない状況では全くグリップ感に不安を覚えることがなかった。ただ浅溝で溝も少ないため、豪雨の環境下では多くを期待してはいけないだろう。真冬のタイヤがキンキンに冷えている状況で駐車時などで大きくハンドルを切った時に若干滑ることもあったので注意が必要だが、常識的な範囲なら特段の問題はない。

静粛性に関しても意外とよく、きれいな路面を走っている範囲ではハイグリップタイヤとしては静か。変な唸りや高周波・低周波ノイズもないので、ラジオやオーディオを素直に聞くことができる。あまり状態の良くない道路だとゴロゴロとした音がするが、十分許容できる範囲内。摩耗してくると当然ノイズが増えるが、それも許容できる範囲。

ただし乗り心地はそんなに良くない。ハイグリップタイヤなので当然なレベルではある。

また見た目がめちゃくちゃカッコイイ。溝がサイドウォールにかかっていない+サイドウォールがむっちりしているのでスリックタイヤみたいに見える。リムガードが無い点も合わせレーシング感が出て良い。

NANKANG最強のラジアルハイグリップタイヤ

ということでNANKANG CR-Sのレビューを行った。CR-SはNANKANG最強、ハイグリップタイヤの中でも最高レベルに近いグリップを発揮してくれるタイヤなのは間違いないと言ってよいだろう。しかも単にグリップするだけでなく、街乗りでの快適さも考慮されている。トータルで考えてもかなりレベルの高いタイヤに仕上がっていた。

ただその高剛性故にセッティングを誤ると使い勝手が悪くなるのも事実。僕のRX-8の場合は高反発スプリングでは極めて乗りづらく、標準スプリングや低反発スプリングに変更するとかなり走りやすくなった。このあたりは車両に寄ると思うのでどうすればいいとは言えない。

NANKANG CR-Sのコストパフォーマンスはかなり高い。価格的にもシバタイヤ R31型200Rと比較されるだろうし、シバタイヤ200RにCR-Sがタイムで勝てるかは微妙なところだろうが、通年で街乗りまで含めて考えたらCR-Sのほうが優秀かもしれない。でもそういうタイヤを使う人の多くは街乗り用に1セット用意してあるか…。

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