アライメントを取り直すのにRX-8の前後トレッド幅を調べていたら、不思議なことを発見してしまった。
グレードによってトレッド幅が異なるのだ。しかもリアだけ。
後期の17インチ装着グレードはリアトレッド幅が5mm狭いという不思議
これはRX-8後期の諸元表の一部なのだが、トレッド幅の部分に注目すると不思議なことに気づくと思う。
そう、17インチモデルはトレッド幅が前後1500mmなのに、18・19インチモデルはリアトレッドの方が5mm広いのだ。ちなみに19インチの方が全体的に広いのはホイールオフセットの違いによるものらしい(片側2.5mm広がるオフセットというのも不思議だが…)。
ちなみに前期はどのグレードも前1500mm・後1505mmで同じになっている。一体全体この5mmの差は何なのか?
不思議に思ってTwitterで呟いたら、フォロワーさんが調べてくれたのだが、グレードによるサスアームやブレーキローター、サブフレーム等のトレッドに影響がありそうな部分の違いは一切なかったそうな。謎だ…。
答えはキャンバー角だった
ところで車の「トレッド幅」とはどの部分の長さなのか?これには定義があり、【左右のタイヤの接地面の中心間の距離】とされている。何となく左右ホイールの回転軸の端から端まで、という認識でいる人もいるが実際には違うのだ。
…ってことはつまり、RX-8のようにロアアームのボディ側支点をずらしてキャンバー調整する車種の場合、キャンバーを寝かせるとタイヤが外に出るので、これによってトレッドが変化しているのかも?RX-8は純正でリアの方がフロントよりもキャンバーが寝ているので、リアトレッド幅の方が広くなっているのでは?
謎は深まる…
— ひゃっかいだん (@hyakkaidan) November 5, 2020
もしかして初期設定キャンバー角が違うんですかね?
接地面の中心で測りますし、ロアアームでキャンバー調整するので、18インチのほうがより寝てるのであれば片側2.5mmのトレッド差が生まれる可能性も…?
後期の整備書から調べました。
— あ~すぼっち (@EAloneboy) November 5, 2020
スポーツサスがSTDサスより、リアキャンバーが0度13分ネガ。それぞれのタイヤサイズから計算すると、接地面中心はSTDサスがスポーツサスより片側2.5mm狭くなる。
両側で5mm狭い・・・おお、計算が合った。
でも、前期のアライメント調整値を調べたら、STDサスとスポーツサスの差は、後期とほぼ一緒。ということは、前期も純正アライメント状態なら、STDサスは前後トレッドは一緒、スポーツサスは後+5mmということ。
— あ~すぼっち (@EAloneboy) November 5, 2020
STDサスは後期からカタログ値に反映させただけかも。
この仮説を元にあ~すぼっちさんが計算してくださったところ、ばっちり後輪のトレッドが5mm変化した、とのこと(僕は整備書を持っていないので具体的な数値が分からない)。謎は全て解けた!
アライメント調整時に役立つ情報
ということはつまり、RX-8は前期後期グレード問わずに、前後キャンバー角が同じであれば前後トレッドは同一となる可能性が高いことが判明(具体的な数値が不明なので計算できない)。
つまり、イケアフォーミュラ メープルエーワンゲージに代表されるような、ハブの中心軸に合わせて取り付けを行い前後トレッド差を考慮してトー角を測定するアライメントゲージを用いる場合、前後のトレッド差はゼロで設定してOKということ。なぜなら極度にキャンバーを付けない限りハブの位置はそこまで大きく動かないため。ハブの位置でトレッドを計測するのが理想的ではあるが。
これまで自作のアライメントゲージで前後5mmのトレッド差を考慮してきたが、前後ともに微量にトーアウトになってしまっていたことが判明。これまで少し納得がいっていなかった部分が解決されてよかった…。
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