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【レビュー】Hompres 電熱グローブ:3秒で一気に暖まる!真冬のバイクツーリングを最高にしてくれる快適なグローブ

僕は「バイクに乗るなら夏より冬がいい」と思っているタイプの人間なのだが、冬にバイクに乗る上で最も問題になることが一つある。

手がめちゃくちゃに冷たくなることだ。

一応長年使っているRSタイチのウィンターグローブはあるものの、走っていると走行風でどんどん冷やされて、最終的にはブレーキやクラッチ操作がおぼつかなくなってしまう。

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Hompres 電熱グローブ JRJCSTJK01A

そんな悩みを抱えていると、Hompresというブランドから「電熱グローブを差し上げるのでAmazonでレビューを書いてください」というメッセージを頂いた。中華ブランドはいつもそうだ、こうやって肯定的なレビューを量産しているんだ…。

ありがたく頂いてAmazonでレビューを書いたのだが、それだけじゃもったいないのでブログでもレビューしよう。

というわけで頂いたのがHompresという中華ブランドの電熱グローブ。2023年12月時点で4種類のグローブが販売されている中、JRJCSTJK01Aという品番のモデルをもらった。

ダンボールじゃなくシュリンクされたパッケージに直接荷札が貼られて届いたことは若干驚いたが、パッケージもなんだかかっこよくていい感じ。レビュー時点でAmazonでの価格は13,499円。コミネなどの電熱グローブが2~3万円することを考えると少しお得感がある。

Amazon製品ページにある表(↓の画像)によると、一番右のJRJCSTBN01D以外はほとんど性能としては変わらないので、デザインで選んで良いと思う。JRJCSTBN01Dだけは発熱方式が違うのと、手のひらまで暖まるらしい。

参照:https://amzn.to/4arVvH0

そしてこのグローブ、カーボンナノチューブを発熱素材として使っており、驚くべきことに電源ONからわずか3秒で暖まるらしい。ほんとなんだろうか。

  • グローブ本体
  • バッテリー(グローブ内に付属)
  • バッテリー充電器
  • シガーソケット電源
  • 取扱説明書
  • 収納袋

が付属。取扱説明書は英語と日本語で書かれていて、日本語は若干怪しいが問題ないレベル。

グローブは撥水加工された主に布性で、内側にはヤギ皮と、手のひらの一部に滑り止めのスエード生地、カーボンのナックルガードやスライダーが装備されている。ちょうど力がかかりやすい場所に黄色いクッションも装備されていて、バイクに乗る上で必要な機能や安全性は一通り揃っている。

全体的に縫製は丁寧でしっかりしていて、雑な感じは無い。高級感を覚えるような程ではないにしても、安っぽさは感じない。真っ黒なグローブに黄色の差し色が目立つといえば目立つので、もうちょっとモノトーンなデザインのものがいろんなバイクに合わせられるのになぁとは思う。

左右ともに人差し指の内側にゴム製のワイパーを装備。雨が降ったときにシールドの水滴を拭えるようになっている。個人的にはなくても良い。

親指と人差し指の先端はスマホ操作に対応。試してみたところ確かにスマートフォンの操作はできるが、操作しやすくはない。このへんはどのグローブでも似たような操作感なので、あまり期待しないほうが良い。

冬用なのになぜか手首までしか無いグローブがあったりするが、これはきちんと腕まで覆うタイプ。末端には絞り用のベルトもあるので、風の侵入を防いでくれる。Move Free Again!はHompresのキャッチコピーっぽい。

袖口にはPSEマークや諸々のスペック、品番などが記載されている。

手の甲の部分には少しだけ反射素材も組み込まれているので、夜間での後続車へのアピールとかもできるかも。

本体重量は片側実測164g、バッテリーは1つ実測99gなので、バッテリー込みだと片側約260gのグローブになる。単純なグローブとしてみるとちょっと重たいのだが、装着していると重さはほとんど気にならない。

バッテリーとシガーソケットの2つの給電方式

Hompresの電熱グローブはバッテリーとシガーソケットの2つの給電方式が選べる。

バッテリーは袖口にあるポケットに収納されて、その中から生えているケーブルに接続する形。

シガーソケット電源も同様にケーブルとシガーソケットを接続するだけ。グローブ側の配線のほうが細いので、カプラーはグローブの中に収納したほうが良さそう。乗り降りのときは不便そうだが…。

一つ気になる点としては、バッテリー収納部分のチャックがちょっとしょぼいこと。グローブ本体は撥水加工されているので防滴仕様なのだが、チャックは明らかに非防水なので、雨が降って袖口から水が入ってきたらバッテリー部分が浸水しそうな感じがある。雨の日に積極的に使うのはやめたほうが良いかもしれない。

バッテリーの駆動時間は3~6時間

電源を接続して、袖口にあるボタンを1.5秒長押しすると電源がONになる。ボタンを短く押すと発熱具合が調整でき、

  1. 赤:60℃
  2. 紫:55℃
  3. 緑:50℃
  4. 白:45℃

の順で切り替わる。色味の違いはかなり視認性が高いのと、動作中は常に光っているので、結構わかりやすい。

バッテリー駆動時の使用時間は外気温に左右されて、0℃~15℃の外気温だと白モードで5~6時間、最高の赤モードだと3~4時間ほど。バッテリーの充電時間は4~5時間だ。

今回のカーボンナノチューブ発熱グローブは温度センサーが内蔵されており、リアルタイムに設定温度まで調整してくれる。なので外気温が低いとグローブ本体が冷やされ、温めるのに電力を使うので連続動作時間が短くなる。

気温5℃の環境でツーリングしてみた

気温5℃しか無い環境の中、中華ダックスでツーリングするのに、このHompresの電熱グローブを使ってみた。この日は風も強く、普通に素手で外にいると一瞬で手が冷やされてカチンコチンになってしまうような状況だったので、電熱グローブのテストにはうってつけだ。

電熱グローブ、最高すぎる

まずは電源OFFの状態で走ってみる。

この日がかなり状況的に過酷というのもあるが、数分走ると結構指先に冷えを覚えてきた。自前のウィンターグローブと比較すると電源OFFでの防寒性能は同等より少し劣るといったぐらいで、使えなくは無いが長時間走るには結構厳しい感じがする。気温10℃前後ぐらいであれば電源OFFでも快適に走れそうな感じはする。

そこで電源をONにすると状況は一変。本当にたった3秒で手の甲~指先まで一気に暖かさがやってくる。温まってしまえばまるで手だけ温泉に付けているような感覚で、先程まで感じていた指先の冷えなんてまるで嘘だったかのような快適さ。これはすごい。

ただ温度設定は最低の白モードで十分。信号のほとんどない道を時速60kmで走り続けてもむしろ少し熱いぐらいに感じるので、もう一段階下の温度設定があってもいいぐらいに思った。

電源ボタンも押しやすいので、走りながらの操作も簡単にできるのが嬉しい(信号で停まった際などの操作がベスト)。またグローブ自体もウィンターグローブとしては比較的柔らかく、使い古したウィンターグローブよりも操作性が良い。ブレーキ、クラッチ、ウィンカー操作なども全く支障が無く、かなり快適にライディングを楽しめる。

2時間ちょっとのショートツーリングを楽しんできたが、普段であれば指先がガチガチに固まってしまっているような状況でも、手はピアノが流暢に演奏できそうなほどにベストなコンディションを保っていた。

USBでの充電や給電に対応してほしかった

一つ実用上の問題として気になるのは、バッテリーの充電方式や給電方式にUSBが無いこと。Hompresのバッテリーが7.4Vに対して一般的なUSBは5Vなので仕方がないのだが、今どきPD規格などハイボルテージのUSB充電規格があるので、そういうものに対応して欲しいところ。

なぜならこのバッテリーを充電するためには専用のAC電源が必要だから。もし1泊以上するツーリングでこの電熱グローブを使おうと思ったら必ずバッテリーの充電が必要になるわけだが、そのために意外とかさばるAC電源を一つ持っていくのはめんどくさい。USB TypeCなどの汎用的な充電端子でバッテリーが充電できたなら、もっと素晴らしかった。

しかもこのAC電源が安っぽく、充電中に妙に熱を持つのも気になる。

シガーソケットの端子も地味に大きくて邪魔なので、ここもUSBだったらなぁという感じが否めない。USBだったらモバイルバッテリーからの給電もできたのに。

毎日の通勤通学に使うのにはちょうどいいイメージが湧くが、それ以上先の旅で使おうと思ったときに、地味に取り回しが悪いなぁという印象が否めない。

一方この手の商品にしては珍しく(?)バッテリーの単体販売もされているので、電源が切れたときの交換用や、予備として追加で荷物に入れておくことができる。AC電源を持ち歩くよりもこちらの方が取り回しは良さそう。

またこれは試していないが、同じ7.4Vで駆動する電熱グローブを発売しているコミネから、12-7.4Vコンバーターや5V-7.4Vコンバーターが販売されている。端子のオスメスが逆なので配線加工が必要だが、これらを使えばもっとスマートに運用することができる…かもしれない。

電源周りのアップデートで完璧になるかも

というわけでHompresの電熱グローブをレビューした。良い点と悪い点を改めてまとめると以下の通り。

  • 生地が柔らかくて操作性が良い
  • 3秒で指先までしっかり暖まる
  • 最低温度設定でも十分暖かい(むしろ少し熱い)
  • バッテリーでも一日のツーリングなら十分な駆動時間
  • バッテリーの充電方法がAC電源のみ
  • シガーソケット電源ではなくUSB電源なら使いやすかった
  • 防滴仕様だがチャックがしょぼく、雨天時の使用は微妙かも
  • 電源OFFでの防寒性能は微妙

自分にとって初の電熱グローブだったが、一度使うともうこれ無しで冬場にバイクに乗るのは考えられないと思うぐらい素晴らしいグローブだった。電源ONでの性能に文句はなく、むしろもう少し温度設定が低ければちょうどいいのになと思うぐらい。電源OFFでの性能がもう少し高ければなお嬉しいが、それは柔らかな操作性とのトレードオフなので仕方がないかもしれない。

対して電源周りは少し不満で、やはり旅先での運用を考えるとUSBでのバッテリー充電や、USBでの給電に対応してほしかったところ。このグローブ専用の荷物が一つ増えるというのはなんだかなぁと思ってしまう。このあたりのアップデートができたら、完璧な電熱グローブと言っても差し支えないだろう。

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