DAVANTI PROTOURA RACE(改良版)のレビューをまとめる。使用したものは4本全て255/40ZR17 98W XL。UTQGは200AA。4本全て2025年第9週製造品だった。新品時のタイヤの幅は実測258mmで、重量は1本あたり11.6kg。使用期間は2026年1月~。
購入時(2025年11月)の価格は1本約12,390円。クーポンやポイント還元により実質1本1万円程度で購入できた。

サーキットでの印象
DAVANTI PROTOURA RACE(改良版)で走ったサーキットは以下の通り。

空気圧は温間200kPa前後

DAVANTI PROTOURA RACE(改良版)は別にそこまで空気圧に過敏なタイヤではない。ただ試してみた限り温感220kPaを超えると少し垂れる印象が出てくるので、190~210kPa位が無難に走れそうな印象。
冷間170~180kPaにセットして、走って調整するのがちょうどいい具合かと思われる。
ドライグリップ:★★★☆☆
ドライグリップはあまり高くない。1本1万円程度のタイヤは他にもNANKANG NS-2RやKENDA KR20Aなどがあるが、そのあたりと比べてもグリップはおそらく少し低い。セカンドラジアルの領域ではないものの、ハイグリップタイヤとしては下といった印象。OTANI BM2000よりはかなりいい。温まったらやっとこさ路面の小石を拾う程度のグリップ。
グリップ感は縦・横共にそんなに強くない。どちらか一方がいいわけでもないためバランスは良好で、斜め方向にすっぽ抜けるような癖もない。ただ奥でぐいっと捻じ曲げるような動作には付いてきてくれない。
DAVANTI PROTOURA RACE(改良版)で問題なのは”グリップ感”の薄さ。あまり手応えがなくてふわふわした印象で、感触的に無理がしづらい。実際に無理をしてみると簡単に前後とも滑るし、急激な動作をターンインでするとスパッとリアが出る。タイヤ構造が粘る領域が少なく、タイヤ表面のゴムだけでグリップしているような、そんな感じ。
ただこの印象、試したときの僕のRX-8はバネレートを上げていたのも一因だと思われる。もうちょっと柔らかめの、サスペンションストロークを活かす方向性かつアンダー気味にセットアップすれば多少はマシに感じたかもしれない。
レイングリップ:不明
レインではサーキット走行をしていないので不明。ただし下記の通り温度依存性は低いので、極端に悪いってことはなさそうな気がする。
熱入りの速さ:★★★★★
根本的にグリップがさほど高くないが、ミニサーキットでの計測1周目からかなりベストタイムに近いタイムで走れる程度に熱入りは速い。グリップ感が薄いという特性さえ理解していれば熱入りに関しては気になることはないと思う。
周回性能:★★★★★
周回性能はいい。全く垂れないとは言わないが、1周50秒程度のサーキットでベストラップからコンマ3~4秒落ちでラップし続けることが可能。連続周回をこなしてもフィーリングの変化が少ないのも特徴的。
操縦性:★★★☆☆

縦横のバランスはよいので操縦性自体は悪くないし、トレッド面がヨレる感じも少ない。そこまで転がり感が悪いわけでもないのだが、いかんせんグリップ感が薄く手応えがない。グリップしてる感じや、ある程度流れても止まってくれそうな感じが伝わってこないので、誤解を恐れずに言うと少々不安な印象があった。
ただそれを理解したうえで、無理をせず、強いブレーキや急なハンドリングを避け、丁寧に丸く走らせると案外素直に走ってくれる。サイドウォールのヨレから来る不快な引っかかりもない。丁寧な運転操作を強制的に学ばせてくれるので練習にはなるかもしれない。
耐久性:★★★★★





最後まで試しているわけではないが耐久性は恐らく高い。サーキットを走るとタイヤ表面は少し溶けるが、どちらかと言えばサラッとした表面になる。摩耗自体は控えめで、角が落ちたり、センターラインが斜めに削れたりするようなことはなかった。
元の溝が6.3mmと浅めながら、摩耗が控えめで連続周回も可能なので、たくさん練習するのに向いていると思う。たぶんドリフトでも結構使えるのではないだろうか。
街乗りでの印象:★★★☆☆

DAVANTI PROTOURA RACE(改良版)で街乗りから晴天・雨天での高速道路までさまざまなシチュエーションを走ったが、一般常識の範疇であればグリップに不満はない。高速道路では他のハイグリップタイヤと比べても燃費が落ちるようなことはなかった。むしろ燃費は若干よかったかも。
静粛性に関してはそこそこうるさい。僕のRX-8にはキャンバーが付いていることもあるが、低中音のロードノイズが動き出した瞬間から鳴り続ける。高音ではないので気にしなければ慣れるが、とても快適とは言い難い。ただ街乗りだと小石を拾うことが一切ないので、パチパチ音がしない点では快適ではある。マフラー交換して排気音がうるさい車であればあまり気にならないと思う。
ある意味で玄人向け

DAVANTI PROTOURA RACE(改良版)はぶっちゃけかなり微妙な立ち位置だと思う。同価格帯で言えばNS-2R(TW120)とかのほうが間違いなくタイムが出るだろうし、グリップ感の薄さがとにかく良くない。耐久性が高そうなので練習用と割り切れれば悪くないと思うが、そう割り切れるのは玄人な気がする。
「DIREZZA Z3と同等」というレビューも見かけることもあるので、もしかしたら僕がタイヤを寝かしすぎたか、あるいはサスペンションセッティングが全くあってない可能性も有るのだが、僕が試した限りではあまり良いタイヤだとは言い難い。少なくとも「DIREZZA Z3と同等」は、僕の手元にあるタイヤではあり得ない評価だとしか言えない。
街乗り用として考えるとロードノイズがうるさい。サーキット用としてはOTANI BM2000よりはマシだが、敢えてこれを買う理由が見当たらない。見た目は割とかっこいいので、低価格でスポーティーなトレッドパターンのタイヤを求めている人にはオススメできる。




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